2007年03月30日
多文化地域での教職インターンシップ
投稿者:PCDC推進室:関連事業 【特色GP事業】
群馬県には、生まれ育った文化や社会が異なる子どもたちが混在する学級(以下「多文化学級」とする)が生まれています。こうした状況に対応できる教員を育成することは、群馬県のみならず、多文化化が進む社会状況にあって急務の課題となっています。
その要請に応えるため、群馬県内の外国人集住地域の教育機関(保育所・幼稚園・小中学校・児童館・外国人学校等)で学生が就業体験を積むことにより、多文化学級に対応できる人材を育成することをねらいとします。
- ◇期間
- 平成18年12月〜3月末
訪問日は教育機関と学生の間で調整 - ◇授業担当者
- 結城 恵(教育学部附属学校教育臨床総合センター異文化間教育担当教員)
平成18年度多文化地域でのインターンシップ協力校
伊勢崎市立第二中学校 伊勢崎市立殖蓮第二小学校
伊勢崎市立北第二小学校 伊勢崎市立茂呂小学校
伊勢崎市立南幼稚園
大泉町立西小学校 大泉町立南中学校
大泉町立南保育園
- 特徴
- 1. 外国籍児童生徒の在籍が多い教育機関の協力を得て行なわれる、「多文化共生」に特化した教職インターンシップです。
2. 多文化共生について高い関心を持ち、これまでに長期間の事前学習・経験を積んだ学生が、より重点的に「教育」と「教職」の視点から就業体験(インターンシップ)をとおして学ぶものです。
- 【今回の参加学生が体験した事前学習・経験の例】
○平成14-16年度文部科学省地域貢献特別支援事業「多文化共生教育研究プロジェクト」
(多文化地域での小中学校での学習支援・外国人学校健康診断・防災プロジェクト・他文化交流事業等の企画・運営の補助経験など)
○平成17-20年度文部科学省特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)選定事業
「多文化共生社会の構築に貢献する人材の育成」
(ポルトガル講座、講義「多文化地域を考える」「多文化共生のためのブラジル学」「多文化地域の専門職を考える」「多文化共生インターンシップ」等の履修など)
- 内容
- 外国籍児童生徒が多く在籍する地域の教育機関で,週1日程度の就業体験をおこないます。学生の学習・経験のレベルに合わせた次の3つとします。
- (1)「教師とともに創る多文化共生教育実践」(履修者19人)
- 教育学部2年生を対象。
多文化共生に関する事前の教育・事業参加経験は半年〜1年半。同一テーマの教育内容を教育段階や教育環境に応じたものに展開する教育方法を学びます。本年度のテーマは「美しく・のびやかな日本語を話す」です。希望機関は、外国籍児童生徒が在籍する保育所・幼稚園・小学校・中学校・児童館および外国人学校です。
- (2)「多文化共生教育実践プロジェクト演習」(履修者10人)
- 教育学部3年生対象。
多文化共生に関する事前の教育・事業参加経験は1年半。教育就業体験修了者。群馬大学多文化共生インターンシップ修了者。上記(1)「教師とともに創る多文化共生教育実践」修了者。
就業体験は、外国籍児童生徒が在籍する小学校もしくは中学校で行ないます。子ども一人ひとりの学び・つまずきの原因とその解決を考え、その共通点や多様性を配慮に入れた指導方法のあり方を体験的に学びます。
- (3)「多文化共生教育実践インターンシップ演習」(履修者2人)
- 教育学部4年生対象。
多文化共生に関する事前の教育・就業体験経験は2年半。小・中学校および養護学校教育就業体験修了者。2名共に群馬大学「多文化共生インターンシップ」修了者。上記(1)「教師とともに創る多文化共生教育実践」および上記(2)「多文化共生教育実践プロジェクト演習」修了者。
就業体験は、外国籍児童生徒が在籍する保育所・幼稚園・小中学校・児童館・外国人学校のいずれかで行ないます。子ども一人ひとりの特性のとらえ方、子どものまなびの克服のあり方、人間(友だち)関係の築き方等を、子どもおよび単にん教師の視点から理解し、実践のあり方を学びます。