群馬大学・群馬県「多文化共生教育・研究プロジェクト」には、たくさんの学生有志が参加しています。
この活動にひとたび足を踏み入れると、なぜかみんなはまってしまいます。それは自分たちが、「多文化共生」という大きな夢の実現に、深く関わっていると実感できるからなのかもしれません。
そんな学生の間には、得意分野や興味・関心を共有するいくつかのチームが生まれています。
フレンドシップ
言語や文化など、生まれ育った環境の異なる子どもたちが一緒に学ぶ学級で、充実した学びの場を創れる教師になりたい、と願う教育学部のチームです。「言葉に頼り過ぎない教え方の開発」を学び、「放課後学習サポート教室を開いたりなど、教育面でのサポートを行っています。
県内外のブラジル学校を巡回訪問し、前橋市のだんべえ踊りを伝える活動も。
チーム「語紡(ごぼう)」日本の学校へ通う外国籍児童は、日本語がほとんどわからず日本の学校で授業を受けているということ、外国籍児童は日本語学級という特別なカリキュラムの中でひらがなや漢字などの日本語を中心に勉強しているということを知りました。そのような外国籍児童に対する日本語教育についてどのような指導が効果的であるのかを考え、子どもたちの興味や関心を引く教材づくりを目的に活動をしています。 |
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チーム「道徳(みちのり)」チーム「道徳(みちのり)」では、異文化理解を図るための教材を考えています。群馬県、とりわけ大泉町や伊勢崎市などに住む子どもたちは、日常生活の中で異文化と接する多くの機会がありますが、そのことについて深く考える機会は少ないと思われます。そこで、子どもたちが授業の時間を使って異文化を疑似体験することにより、外国人と日本人双方の立場に立って考えることができる教材づくりを目的として活動しています。 |
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チーム「鈴木」児童・生徒の中には日本の公立学校には通わず、外国人学校に通う子どももいます。その中には日本語が出来る児童・生徒も通っています。日本語ができるのに、なぜ日本の学校ではなく外国人学校を選択したのか。日本の教育と外国人学校での教育とは何が違うのかということを知るためにチーム「鈴木」は発足しました。外国人学校において日本語をどのように教えていくことができるかペルー人学校で実践を行っています。 |
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チーム「アレルタ」チーム「アレルタ」は群馬県警察本部の関係者のみなさんと共に、県内の外国籍の青少年を対象とする「防犯ガイドブック」の作成をしています。外国籍の青少年が、日本で気がつかない間に犯罪に巻き込まれたりすることのないようにするため、子どもたちの防犯意識を高める活動に取り組んでいます。 |
エンフェルマリア
医師・看護師・保健師をめざす学生のチームです。学校保健法の対象外になっている県内の外国人学校を巡回して行う「在日外国人学校健康診断」では、計測などを担当するほか、母語の異なる子どもたちがスムーズに診断を受けられるように、会場の誘導をしたり展示物を作成したりします。また、食生活の習慣が文化的に異なることにも配慮しながら、子どもたちへの医療サポートや健康啓発をしています。
OKstars
教育学部理科教育講座の天文学を専攻する学生のチームです。ブラジル学校・ペルー学校の子どもたちをぐんま天文台と群馬県生涯学習センター幼年科学館に招き、南半球と北半球からであは、星と太陽はどのように見えるのかを体験学習してもらうという活動を企画・実施しました。
プラネタリウムを使ったり、日本語版と南米版の日時計づくりの指導にも挑戦しました。
小鳥遊(たかなし)
このプロジェクトの活動の様子を画像や音声で記録をし、活動紹介CD、HP、広報紙Orionにまとめて情報発信をしている社会情報学部の学生が中心となっているチームです。 共生という大きな夢にむかって、地道に歩む地域の有志、行政、教育、医療等の関係者、教員や学生が、現場で何を見て、感じて、どのように事業の企画・運営が行われているのかを追って、活動の舞台裏にある協働のプロセスを描いています。 多文化共生の過去のHP»
アーク
地域をはじめとする災害に関する情報の提供と防災教育を行うチームです。教育学部・工学部の学部生・院生が参加しています。
地震体験の少ない外国籍住民の間にはさまざまな不安や混乱があります。
その時に何を感じ、その後どのような対策がおこなわれているのかについてアンケート調査を行い、その結果に基づいて、防災啓発活動をしています。
信天翁(あほうどり)
「外国籍の子どもが日本で進路を考えるときに、参考になる情報が入手しにくい。日本の子どもたちももっとわかりやすい進路ガイドブックが欲しい! という声が上がっている」という地域の声を聞きつけ「群馬県在住の子どもたちのための進路ガイドブック」を多言語で作成しているチームです。
実行ボランティア
受付・力仕事・通訳・翻訳など、事業の準備から片づけまでの段取りを整え、本番の裏方を支えるチームです。「参加するすべての人たちが気持ちよく・存分に参加できるように」をモットーに、目に見えない心配りをしながら協働の輪を築こうとするメンバーたち。その姿に、PCDCすべてのスタッフの尊敬と信頼が集まります。