Q. 特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)って何ですか?
文部科学省が、国公私立大学が行っている教育の取組のうち、特色ある優れたもの(Good Practice)を選定し、全国の大学のモデル教育プログラムとして重点的に支援をするものです。ここで紹介する群馬大学の教育プログラムは、平成17-20年度の特色GPに選定されました。
【参考】文部科学省特色ある大学教育支援プログラムHP
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/07/05071904.htm
Q「多文化共生」に貢献する人材の育成は、なぜ必要なのですか?
群馬県には、伊勢崎市・太田市・大泉町のように、ブラジル人、ペルー人など南米系外国籍住民が多く住む地域があります。今後もこうした地域が日本各地に増えると予想されています。
群馬大学では、この社会変化に対応し、「共生マインド」(上手に仲良く暮らすための知識・技能・精神)を持った教員・医師・看護師・エンジニア・行政関係者・起業家等を育成し、多文化共生のまちづくりに貢献します。
Qこの教育プログラムの特徴を教えて下さい。
プログラムには、3つの特徴があります。
1. フィールド調査への参加
伊勢崎市・太田市・大泉町などの県内にある多文化地域でのフィールド調査を行います。多文化地域の実態を理解し、課題を探る力を身につけます。
2. 地域との協働事業の企画・運営
多文化地域には、教育・医療・行政サービス・情報ネットワークの活性化など、たくさんの課題があります。その課題を解決する事業を、地域のみなさん、行政や病院や学校等関係機関のみなさんと学生が一緒に企画し、実施します。
地域関係者のみなさんと「協働」プロセス(それぞれの専門や得意分野を活かしながら、一緒に考えひとつの活動を創りあげていくこと)を体験します。
3. 自治体や市民による会議・研究会への参加
学生たちは、自治体の施策の立案や市民ボランティアの活性化にむけた、さまざまな会議や研究会にも参加します。
自分たちが行ってきたフィールド調査や協働事業の経験をもとに、協働のまちづくりへの具体策を提言し実行する力を育てます。
Qどんな授業があるのですか?
多文化地域の外国籍住民の主たる母語を学ぶ「ポルトガル語」「スペイン語」、ブラジルの社会や文化を学ぶ「多文化共生のためのブラジル学」、多文化共生の地域づくり・国づくりを担当している方々をゲストスピーカーに迎える「多文化共生社会を考える」「多文化地域の専門職を考える」など、多彩な科目があります。これらの授業は、どの学部の学生も共通に受講できます。 また、専門課程に入ると多文化共生について専門分野から研究する科目があります。さらに、多文化地域で就業体験をする「多文化共生インターンシップ」があります。
Qこのプログラムに参加している学生の様子を教えて下さい。
1年生から大学院生まで、学部の異なる学生たちが教育プログラムに参加しています。上記に紹介した授業を受けた学生たちは、自分たちの興味・関心や専門を活かして、さまざまな学生チームを結成しています。 現在、こうした自主的な活動に参加している学生数は90人。また、教員と共に特色GPの成果を学内外で発表したり、一橋大学特色GPプログラムの学生さんたちと定期的に合同研修を行ったりと、活発に活動しています。休日のイベントには数々の卒業生も遠方から駆けつけてくれます。