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事業推進責任者より

事業推進責任者結城教授

■共生マインドという志を持って飛び立つ

10年間で築いた最も大切なものとは

平成10年度から始まった「多文化共生教育・研究プロジェクト」。その初期は、小さな川の上を、一研究室のメンバーが方向が見えないままにただひたすら小舟でこいでいた、そんな気がします。それが、この10年間に、本学の全ての学部の先生方や職員の皆さんと力をあわせることで、方向を見定めて、大きな川を進むことができるようになりました。地域の皆さんがともにオールをこいで下さることで、広くて深い大河に向かう勇気をもつことができました。そして、若い学生たちの力が加わることにより、流れが穏やかな時も荒れるときも信念を持ってしっかりと舟をこぎ続けることができました。

気がつくと、「私たち」と呼べる仲間に、国籍もジェンダーも年齢も職業も多様な広がりが生まれていました。そして「私たち」の間にお互いが必要で信頼できる存在であるという思いが生まれていました。この10年間で最も大切なこと、誇りに思えることはこの志=「共生マインド」が着実に私たちの間に生まれたことです。本プロジェクトの推進の過程で、この志を育て、共有して下さった全ての皆様に心より感謝申し上げます。

共生マインドの志を伝え続ける使命

平成17年度から始まった特色GPは平成20年度で終了しますが、共生マインドという「志」を伝えていくことは今後も群馬大学の責務であると思います。
現在の経済や社会の状況は、いつ、どのように変化するかわかりません。変化が大きければ大きいほど、人がどのような志をもてるのか、人と人とがどれだけ歩み寄り、共に歩こうとする思いをもてるか、が問われると思います。どんな経済変化や政治転換が起ころうとも、大切なのは人が人として尊厳をもって生きること、伝え合い、理解し合い、わかち合うこと、共に生きていこうと希望を持ち続けること。その「志」さえしっかりと持っていれば、よりよい実践や施策は必ず創り出せると思います。

群馬大学で時間をかけて生まれ育った、この共生マインドという「志」を損なうことなく次に続く人たちにつなぎ、育てていくことを切に願っています。みなさまとともに、これからも力強く多文化共生という大海原を渡っていきたい、渡り続けたいと思っております。今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。